神経生理研究班
ヒトの神経機能を
客観的に評価する神経生理学
飯嶋 睦
メンバー
飯嶋 睦、戸田晋央、細谷愛、松島崇子
臨床面
脳波による意識障害、発作性疾患の補助診断、末梢神経筋疾患の病巣診断、重症度判定などに筋電図・末梢神経伝導検査・各種誘発電位検査などを用いて行う(約200件/月)。
ジストニー、片側顔面けいれんなどの筋緊張異常や不随意運動に対するボツリヌス毒素療法(約30症例/月)
研究面
当研究班では、画像には表れない中枢から末梢神経にいたる神経生理機能を客観的に評価する研究を行っています。
具体的には人間の高次機能の中核である認知機能の客観的な評価を脳波や事象関連電位により行い、さらに人の持つ人間的な要素である感情や気分に内因性電位や事象関連電位が関連していることが分かってきており、知的機能面だけでなく人の感情にも脳波学的に迫りつつあります。
運動機能については、磁気刺激を用いて脳から脊髄における運動機能を客観化しています。
また、脳神経内科領域では多くの歩行障害を呈する疾患があり、携帯歩行計を用いた定量的な歩行解析による鑑別疾患の研究や治療効果の判定を行っています。
末梢神経疾患では、末梢神経伝導検査、F・H波、体性感覚誘発電位などの検査を駆使し、病巣診断や鑑別を行っています。これらの検査は治療効果判定の客観的な評価として有用です。
針筋電図、末梢神経伝導検査、各種誘発検査の手技を身につけたい方、また、ヒトの高次脳機能や心や精神活動の脳活動変化を数ミリ単位の時間軸で捉えられる脳波・事象関連電位に興味がある方の参加をお待ちしています。
- 事象関連電位による認知機能の研究
- 脳波、誘発電位をよるパーキンソン病の病態生理に関する研究
- 携帯歩行計を用いた歩行障害を呈する疾患の鑑別、薬効の研究
- 磁気刺激を用いた錐体路病変の臨床的研究
- 神経伝導検査による末梢神経疾患の病態生理に関する研究
- 針筋電図による神経・筋疾患の病態生理に関する研究