北川一夫先生退任のご挨拶
2014年4月に東京女子医科大学脳神経内科主任教授に着任し、あっという間に10年間が経ち3月末に定年退職を迎えました。この10年間に30人以上の先生が入局され、教室の診療レベルも飛躍的に向上したと思います。また、在任期間中にSCU診療体制を構築し、脳卒中領域をはじめ幅広い領域の臨床・研究にも力をいれて参りました。ここ10年の間に、脳梗塞急性期におけるカテーテル治療だけでなく、自己免疫性神経疾患における分子標的治療など新たな治療法が普及し、脳神経内科も様変わりしたと感じます。
2019年日本脳卒中学会学術集会をはじめ、数多くの学会主催をさせていただき、充実した10年間でした。2020年には美原賞という、脳卒中領域で非常に名誉な賞を受賞することができました。私自身は4月から大阪の市立吹田市民病院の理事長という重責を担うことになり、ほっとしているというより4月からの仕事に身が引き締まる思いです。
東京女子医科大学脳神経内科教室が今後もさらなる発展を重ね、日本を代表する脳神経内科教室の一つとして繁栄するとともに、患者さん、教室の皆様お一人お一人のご多幸を祈念しています。10年間本当にありがとうございました。
令和6年3月31日 北川一夫